地域包括ケアシステムの概要を説明し、その期待される効果と課題について
2000文字程度
1.地域包括ケアシステムの概要
2.地域包括ケアシステムの期待される効果と課題
(1)期待される効果
①利用者から見た一体的なケア
②地域特性にあった地域包括ケアシステム
③互助の広がり
(2)課題
①資源確保の課題
②構築方法の課題
引用文献・参考文献
1.髙橋紘士 編(2013)『地域包括ケアシステム』オーム社.
2.山口昇(2013)「2章 地域包括ケアのスタートと展開」髙橋紘士 編 『地域包括ケアシステム』オーム社,12-37.
3.社会保障制度改革国民会議報告書(2013)
4.地域包括ケア研究会(2016)『地域包括ケアシステム構築に向けた制度及びサービスのあり方に関する調査研究事業報告書』三菱UFJリサーチ&コンサルティング.
5.地域包括ケア研究会(2014)『地域包括ケアシステムを実現するための制度論等に関する調査研究事業報告書』三菱UFJリサーチ&コンサルティング.
6.社会福祉士養成講座編集委員会 編(2017)『新・社会福祉士養成講座13 高齢者に対する支援と介護保険制度』中央法規出版.
7.荒木(2019)『地域包括ケアシステム構築に向けた政策展開と課題』西南女学院大学紀要23.37-47.
1.地域包括ケアシステムの概要
地域包括ケアシステムの始まりは、1974年に病院を退院後寝たきりになってしまうケースが多いという理由から始まった、広島県御調町における訪問看護、訪問リハビリ等の在宅ケアによる寝たきりゼロ作戦であった。地域包括ケアシステムを保健(予防)、医療・介護・福祉の連携システムとしている。山口(2013)は「従来医療は病気の治療に偏っていたきらいがある。本来、医療とは治療だけではなく、疾病の予防から治療、さらにはその後のリハビリ、ケア(介護)までを含む包括的な医療が望ましい」と述べている。それは、「病院完結型」の医療から「地域完結型」の医療への実践的な転換であった。
医療提供体制の大きな動きとして、2008年の社会保障国民会議において、超高齢社会である2025(平成37)年度におけるあるべき医療・介護サービスの提供体制を確立するとされた。
地域包括ケア研究会(2008)では、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて病気や介護が必要な状態になっても、個人の自立とQOLの追及が可能となるような医療や介護を通じたサービスが提供できるようなサービス提供体制の改革の必...