基礎統計学のレポートになります。評価はAでした。
マルハニチロ食品の売上高・営業利益・経常利益・当期利益と株価の関係
はじめに
マルハニチロ食品の1990年~2010年に渡る売上高・営業利益・経常利益・当期利益と株価の関係を相関分析で検討する。株価については年度末の終値を使用している。データはすべて日経NEEDSFAMEを利用した。
分析
仮説1. 営業利益は株価と正の相関関係にある
仮説2. 経常利益は株価と正の相関関係にある。
仮説3. 当期利益は株価と正の相関関係にある。
図表1 営業利益と株価の関係
図表2 経常利益と株価の関係
図表3 当期利益と株価の関係
図表4 相関係数
相関係数
営業利益
経常利益
当期利益
株価
営業利益
Pearson の相関係数
1
.701**
.277
.117
有意確率 (両側)
.001
.266
.643
N
18
18
18
18
経常利益
Pearson の相関係数
.701**
1
.297
-.506*
有意確率 (両側)
.001
.232
.032
N
18
18
18
18
当期利益
Pearson の相関係数
.277
.297
1
-.222
有意確率 (両側)
.266
.232
.377
N
18
18
18
18
株価
Pearson の相関係数
.117
-.506*
-.222
1
有意確率 (両側)
.643
.032
.377
N
18
18
18
18
**. 相関係数は 1% 水準で有意 (両側) です。
*. 相関係数は 5% 水準で有意 (両側) です。
結論
分析結果をみると、株価は、経常利益とは比較的強い負の相関がある(=-0.506)ことが判明した。営業利益と当期利益では、有意な結果を得られなかった。すなわち、仮説1~3はすべて棄却された。一般常識に照らし合わせれば、利益は株価と連動し、正の相関関係にあると考えられる。この結果は、一般常識と異なるという興味深い事実である。利益以外の何らかの事象が株価に影響を及ぼしたと考えられよう。財務数値の分析結果だけでは、理由はわからない。これが、本稿の限界である。理由については、新聞記事などを検索することで分かるかもしれない。
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