日大通信 日本思想史 課題1

閲覧数1,130
ダウンロード数4
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員990円 | 非会員1,188円

    資料紹介

    日本大学通信教育部
    2019~2022年度 リポート課題集

    最澄と徳一の三一権実論争を参考に、 「悉有仏性・一切皆成」について、 あなたの考える所を述べなさい。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    三一権実論争とは、一乗思想と三乗思想の真実性をめぐる論争である。
    法相宗の徳一は、衆生がそなえる素質は先天的に別々であり五種に分けられる
    という、法相宗で説く五性各別の教えに立って、三乗(声聞・縁覚・菩薩)こそ
    真実で、一乗は方便であるとした。これに対して天台宗の最澄は、仏の教えに三
    乗の差別が存するのは、衆生を導くための方便であり、一乗に帰することこそが
    真実であるとした。言い換えれば、徳一は、人間には仏性をまったくもたない人
    や、仏性をもっているかどうかわからない人がおり、すべての人が仏になること
    はできないと主張し、一方で最澄は、すべての人間は仏性をもっていて、必ずい
    つかは仏になれると主張したのである。
    最澄は、草木をも衆生と呼び、しかも草木が空という原理によって成仏すると
    明言している。最澄は如何にして、このようなアニミズム的思想に至ったのだろ
    うか。それには、彼が比叡の山の中に住みながら修行したということが大きく影
    響していると思われる。彼はこの間に、古代の神祇信仰の神官や、山岳信仰の修
    行者たちが感じたと同じ感覚や技法を習得したのではないだろうか。
    天台教学は『法華...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。