【佛教大学 人権(同和)教育 科目最終試験】 S5458 合格済み
【問題】
部落問題解決に向けて戦後50年ほどのあいだに進められた部落解放運動・まちづくり・啓発などの取組についてについて論じること。
【参考文献】
同和教育実践:新たな人権教育の創造
後藤直ほか編
出版社:佛教大学
1. 部落問題解決に向けて戦後50年ほどのあいだに進められた部落解放運動・まちづくり・啓発などの取組についてについて論じること。
1945年、敗戦後GHQの主導のもと「国民主権・平和主義・基本的人権の尊重」を三大原則とした日本国憲法が施行されたが、第14条において「社会的身分」において差別されないとされたことによって被差別部落の人々が差別されないという理念が明文化されることとなった。戦前は制度としての身分差別は無くなっても、家柄、家格、血筋などを重視した人間関係のとり結び方は温存されたままだったため、被差別部落の人々が社会的な排除を受け続けることを克服すべき課題として取り上げられない社会であった。それがこの条項で「社会的関係において」も差別されないと言及されたことは戦前の民主化がもたらした大きな成果である。
戦前の1936年「融和事業完成10カ年計画」立案により計上された5000万円の予算は戦時下にあっても継続されていたが、1946年3月政府はその打切りを各都道府県に通達した。1946年2月に全国水平社の活動家を中心に結成された部落解放全国委員会はそれに対し「部落解放国策樹立要...