[PE2110]倫理学概論 1単位目2単位目セット[2020]

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    倫理学概論 1単位目
    アリストテレスの倫理学についてまとめ、人間の機能や性格を含めて以下にて説明することとする。
    まず、アリストテレスについて簡単に紹介する。彼は北ギリシア出身で、マケドニアの宮廷侍医の息子である。17歳の時アテナイに来て師であるプラトンの下で20年学んだ。師の没後イオニア諸地域で主に生物学を探求、マケドニア王子アレクサンドロスの教師も務めたが、やがてマケドニア支配下のアテナイに戻り、リュケイオンの森に自身の学園を開いた。彼の学園はその遊歩道からペリパトス派と呼ばれ、ヘレニズム時代には自然学と穏健な倫理学で知られている。
    古代の学的探求としての哲学及び倫理学はアリストテレスにおいて完成したといえる。彼の倫理学を説明するにあたり、彼の師であるプラトンと比較する。一般的にいわれるのは、プラトンは理想主義者、アリストテレスは現実主義者であるということである。プラトンはイデアという感覚世界から離在するものを実在と考え、感覚的事物を実在と見なさなかったのに対して、アリストテレスは感覚的事物を実在と考え、感覚世界から離在しているイデアは感覚的事物の生成変化を説明できないから無...

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