設題:50年に及ぶ戦後の同和教育史を概括すること。また、人権(同和)教育の意義と学校における人権(同和)学習のあり方を具体的に論述すること。
序章
同和問題や部落差別は小学校からその教育を始めており、その知識は多かれ少なかれ誰もが持っているだろう。今となっては当たり前になっている同和教育だが、学校教育としてその差別の悲惨さについて取り上げられるようになるまでには、関わった人々の相当な苦労があったことは言うに及ばない。今日の同和問題につながる部落差別の歴史は深く、紀元107年に倭の国の国王が160人の「生口」という奴隷を今の中国に献上したことが記録されており、日本の歴史の最初の身分制度ではないかと考えられている。そこから差別は終わることを知らず、人権尊重に基づく教育が本格的に始まったのは、戦後の日本国憲法成立以降である。
本レポートでは戦後50年に及ぶ同和教育史について概括し、人権(同和)教育の意義と学校における人権(同和)学習のあり方を論述することとする。またこのとき、普遍化として人権教育の創造に向けた実践はどうあるべきかについても考察したい。
戦後50年に及ぶ同和教育史
19...