原始美術

閲覧数2,407
ダウンロード数6
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    我々にとって美術はどのような意味を持っ ているのだろうか。そもそも美術は、元来ど のような人間的、社会的機能を持っていたの であろうか。
    世界各地で、先史時代の美術的遺品が次々 に発見され、現存未開人の美術活動が知られ るようになると、原始美術についての研究が 各方面で始まった。これらの研究は現在も進 行中であるが、このような探求を通じて、我 々が知りえたことは、美術制作は生活の余暇 の単なる手すさびではなく、人間がこの世に 生きるための本質的な活動であったというこ とである。
    【ラスコーの洞窟壁画】
     
    これらの壁画を描いた後期旧石器時代人は、 いわゆるホモ・サピエンスで、我々の直接の 祖先である。しかし、彼らはいまだ農耕や牧 畜を知らず、野生の動物や植物など、自然が<400> 与えてくれるものをそのままとって食べると いう自然経済の段階にあった。罠をしかけ、 狩に出て、あらゆる手段をつくして狩猟に専
    念した。野獣との日々の対決の結果、彼らの 脳裏には動物の姿態がこびりついた。格別の
    美意識もテクニックも有しているわけではな い旧石器人が、ラスコー壁画にみられるよう なすばらしい動...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。