業界標準と企画戦略
<ソニーと日本ビクターのVTR開発競争>
VTRは、1950年代から放送局用を中心に開発が進められてきたが、60年代末から家庭用もねらったものが出てきた。1970年にはソニー、日本ビクター、松下電器の三社で統一の「U規格」が発表された。
しかし、U規格は家庭用としては価格が高いことや、取り扱いが不便なことなどの問題もあり普及しなかった。そのため業界の関心は家庭用を念頭に置いたVTRの開発に移っていった。
各社の開発競争の結果、1975年にはソニーからベータマックス(以下ベータ)方式によるVTRが発売され1976年には日本ビクターからVHS方式が発売になった。
家庭用...