慶應大学通信教育学部・総合教育科目の保健衛生ー問題1の合格レポートです。設問:川崎病の診断・日本での現状・合併症・治療法について述べよ。
序
川崎病は1967年から51年が経過し、川崎病罹患者の患者は成人期に移行している。
約 1 万人が成人期に心臓血管後遺症を抱えていると予測される。一方、川崎病の好発
年齢は 1 歳前後にある。最近の問題は、思春期以降の罹患者に対して診療からのドロ
ップアウトである
(1)。以下に、現在の診断および合併症、治療法、日本での現状に
ついて確認し、最近の問題について議論する。
軽症例・重症例における診断について
軽症例での診断結果は、「定型例」、「不定型例」、「不全型」の 3 つに分類できる。
定型例は主要症状
(2)6 つのうち 5 つ以上を伴う患者、不定型例は主要症状 4 つに加
え、冠動脈拡張を伴う患者、不全型は前述条件に属さない患者を指す。重症例での診
断結果は、「不応例
(3)」に分類できる。不応例は急性期では標準治療である IVIG 療
法を行っても終了後 24 時間以内に解熱しない患者、あるいは解熱しても再発熱する
患者を指す。
合併症について
川崎病に罹患すると全身血管に炎症が起こるため、全身のあらゆる臓器に合併症が
生じる可能性がある。近年では、冠動脈拡大・弁膜...