[PB2120] 初等社会科教育法 2017年度の一発合格レポートになります。(規定レポート用紙のサイズに合わせて作成しています )
テキスト
『第2版 洞察力を培う初等社会科教育法-知識基盤社会を生き抜くために-』 青木秀雄著(明星大学出版部) 2011 年度~
1単位目
1.初期社会科がめざしたねらいと指導法の特徴について、今日の初等社会科のあり方と課題に関連して論じなさい。
2.初等社会科が育むべき学力の特徴について、学習形態および「総合的な学習の時間」と体験学 習に関連して論じなさい。


2単位目
1.社会科教育内容の主体的知識化と問題解決力について、両者を培うためにはどうしたらよいか、 具体的に論じなさい。
2.初等社会科の指導計画作成の留意点とは何か、評価の意義およびその観点に関連し論じなさ い。
参考文献
『小学校学習指導要領』文部科学省(東京書籍)
『小学校学習指導要領解説-社会編』文部科学省(東洋館出版社)
『発想法』川喜田二郎著(中公新書)
科目試験やレポートにお役立て頂けると幸いです

1単位目
①初等社会科はどのようなねらい、指導法で教育を進めたのであろうか。
初等社会科は広く昭和20年代の成立期社会科を意味する。その理論的背景には、J・デューイに代表されるアメリカ合衆国の経験主義教育論に負うところ大である。
初等社会科は、単に系統的な知識を暗記させようとする教育は否定され、「行うことで学ばせる」ことという原理に基づいて行われた。そして公民科教育構想を踏襲して、こっどもが全身全霊で打ち込める切実な問題を正面にすえ、共同して取り組んで解決していく問題解決学習を中心にそれらの行動を通して社会の相互依存関係を理解させる広域総合教科であるとした。児童の自発的継続的活動が真の学習であり、その過程に生じる社会的経験こそ真の知識であるという考えが示されているといえる。
しかし、初等社会科の教育法に批判の声もあった。第一に教師が新しい社会科授業に十分に取り組むことができず。それまで実践してきた講義中心に教え込むという安易な道を選びがちであったこと、第二に社会の相互依存主義を理解させることは社会の現状を肯定し、新しい社会の矛盾や前近代的な要素の残る部分に目を向けず、社会を改革す...