病院から在宅へ、地域連携・多職種連携といった昨今の流れの中、地域全体で医療機関や介護・福祉施設とのネットワークを構築することが重要になってきているが、制度と制度の隙間を埋める役割を担うのが医療ソーシャルワーカーである。ある病院では、急性期病棟の入院患者全員に対し、医療ソーシャルワーカーが看護師とともに入院時の面接を行い、生活状況や経済状況などの情報を収集し、患者やその家族の問題点を早期に把握できる体制をとっている。医療費の支払いに不安を持つ患者がいれば、経済的に援助が見込める親族との調整を行う、また、利用可能な社会制度を紹介するなど、早期の介入を行う。実際に、生活保護に結びつけたり、国民健康保...