人類の進化と発展
1.人類の起源
最初のヒト科は、第三紀の後期のおよそ700万年前に、チンパンジーとヒトの共通の祖先から分岐した。これらの初期の人類化石はすべて東アフリカと南アフリカから発見されているため、ヒト科はアフリカで出現し進化したと考えられている。初期人類はすべて、現代人とは属のレベルで異なる。アルディピテクス属、アウストラロピテクス属、ケニヤントロプス属、パラントロプス属。最古のヒト科の化石はアルディピテクス(属)―ラミダス(種)。およそ500万年前、初期人類の進化では、およそ200万年前のアウストラロピテクス属とパラントロプス属の分岐が、最も大きな変化。
ホモ・ハビリス
ホモ・ハビリスが生息していたのは、約200万年前から、150万年前の50万年あまりであった。ホモ属の最初の種である。身長は150cmくらいで、体重は約50kg。顔面は後退して小さくなり、頬歯列はやや小さく前歯部は大きい。上肢は下肢に比べて短くなっており、腰骨は直立二足歩行と大頭の子供の出産の両方が可能な形態をもつ。脳容積は650~800cm3、脳には言葉を喋るのに欠かせない、口力の中枢がよく発達している。
ホモ・ハビリスは東アフリカに生息していたが、南アフリカ、東南アジアも同種であったと考えられる。彼らは石器を作り、時には簡単な小屋を作ることもあったらしい。初歩的な石器や単純な雨よけ場を作り、植物を採集し、肉食動物の獲物から大きな肉の塊をあさったり、小動物やたまには大きな動物の狩りなどをしたことがわかる。
(2)ホモ・エレクトゥス
ホモ・エレクトゥスが生息していたと思われるのは今から160万年前~20万年前という。ホモ・ハビリスよりも脳や体が大きく、その直接の子孫である現代人のがっしりした体格に、多くの点で類似している。大人は身長150~180cmくらいまで、成長するものもあり、体重は現在の私たちと同じくらいだった。後頭部が隆起し、額が大きく突出し、歯はホモ・ハビリスより若干小さい。脳容積は平均で900~1200cm3あり、ホモ・ハビリスより大きく、しかし新人よりは小さかった。
ホモ・エレクトゥスは様々な技術に改良を加え、標準的な道具の作製や大型獣の狩猟、火の使用、建築法などを発展させた。
(3)ホモ・サピエンス(現代人)
世界中のすべての現代人の起源は、20万~5万年前のアフリカのホモ・サピエンスに由来しているという説。20万年前にアフリカで誕生したホモ・サピエンスの集団が、5万年前にアフリカを出発してユーラシアに拡散して、各地に定着し、現代人の祖先になった。その際、各地に住んでいたホモ・エレクトゥスの子孫などは絶滅したと考える。ただしホモ・エレクトゥスの子孫とホモ・サピエンスが、まったく混血をしなかったのかどうかはまだ不明。
1970年代までは、ホモ・サピエンスはホモ・ネアンデルタールから進化したと考えられていた。しかし、ネアンデルタール人には現代人の特徴がないことと、アフリカにはヨーロッパよりも古く10万年前から現代人が出現しており、ネアンデルタール人と共存していることがわかってきた。したがって、現代人の起源はヨーロッパではなく、アフリカであることがかっきりしてきた。
2.人類進化と石器の利用
ヒトは、類人猿の一部が立ち上がって二足歩行を始めたものから進化した。これがおよそ700万年前のことだと考えられている。二足歩行により、前足が自由になって、手として細かい作業が出来るようになり、脳の進化(大型化)が促進されたと考えられている
人類の進化と発展
1.人類の起源
最初のヒト科は、第三紀の後期のおよそ700万年前に、チンパンジーとヒトの共通の祖先から分岐した。これらの初期の人類化石はすべて東アフリカと南アフリカから発見されているため、ヒト科はアフリカで出現し進化したと考えられている。初期人類はすべて、現代人とは属のレベルで異なる。アルディピテクス属、アウストラロピテクス属、ケニヤントロプス属、パラントロプス属。最古のヒト科の化石はアルディピテクス(属)―ラミダス(種)。およそ500万年前、初期人類の進化では、およそ200万年前のアウストラロピテクス属とパラントロプス属の分岐が、最も大きな変化。
ホモ・ハビリス
ホモ・ハビリスが生息していたのは、約200万年前から、150万年前の50万年あまりであった。ホモ属の最初の種である。身長は150cmくらいで、体重は約50kg。顔面は後退して小さくなり、頬歯列はやや小さく前歯部は大きい。上肢は下肢に比べて短くなっており、腰骨は直立二足歩行と大頭の子供の出産の両方が可能な形態をもつ。脳容積は650~800cm3、脳には言葉を喋るのに欠かせない、口力の...