S0621日本史(第1設題)佛教大学通信教育課程

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    資料紹介

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    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「鎌倉幕府と執権政治について。」
    一、武士の地位確立の変遷

     十世紀になると、都や地方では武士が成長しはじめる。武士はもともと弓矢や馬術など、戦いの技術に優れた都の武官や地方の豪族たちで、朝廷や国府の役人となって、天皇の住まいや役所の警備、犯罪の取り締まりなどを担当していた。もとはさほど位が高いわけではなかった武士も、都では貴族に仕えて屋敷を警備したり、都の武士が地方の役職に就いたりするなど、武士は都と地方を行き来しながら、朝廷や国府での役職や貴族とのつながりを通じて、社会の中での地位を高めていったのである。

     やがて地方の武士たちは、貴族を主人にむかえ、多くの家来を従えて武士団を作るほどに成長した。十世紀の中ごろ、北関東では平将門が、瀬戸内海地方では藤原純友が、朝廷の政治に不満を感じて、それぞれ周辺の武士団を率いて大きな反乱を起こしたのは武士の成長の現れである。一方で朝廷も、別の武士団の力によって、この反乱をおさえることができたため、武士の力が認められるようになる。

     成長した武士団の中でも、桓武天皇の子孫である源氏と平氏が有力で、十一世紀後半には、東北地方の武士どうしの争いを...

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