哲学特殊講義
①講義を受けて
ニーチェの哲学とはキリスト教価値観を引っくり返すこと、新しい目標、超人を掲げ(実際超人がどのようなものかは具体的にまた詳細には語られていない。曖昧なものであり、そうならざるを得ないだろう。もしも明確なる「超人像」を定義してしまうと新しいドグマを作り出すに過ぎない)、そしてその道のりを自己超克に求めた。生を求める生き方がニーチェの中心主題であると思う。
一方で、ニーチェは認識論においても画期的だったと考えられる。絶対的客観を排することで形而上学の世界を、妄想の世界を無くそうとした。世界は解釈の上塗りだ、人は自分を経験するだけだという箴言には思想の逃げ場を...