中央大学 法学部 通信教育課程 2016年 憲法 第1課題

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    中央大学法学憲法

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    問題

     法の下の平等について、判例の動向を踏まえて論じなさい。
    日本国憲法第14条では、「すべての国民は、法の下の平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と規定し、法の下の平等を保障している。

    これは、第13条の包括的基本権と同じように、憲法全体に通じて適用する総則的な人権において重要な原則である。法の下の平等の規定によって、個人に対して国家から差別されない権利や平等に扱われる権利である平等権を保証し、また、国家に対しては個人を差別しないという平等原則を定めている。

    人間が生まれながらに平等であるという考え方は、近代自然権思想に由来している。近代自然法権思想を背景にした近代市民革命は、身分制社会は自由な商品流通をさまたげていていたので、旧来の身分制社会を打破することを目的とし、自由で平等な社会の実現を目指していたものであった。

    平等とはいかなるものかについて、法は各人の法的取り扱いの平等に専心すべきであるとする形式的平等の考え方がある。形式的平等は、個人の差異を考慮せず、前提条件を平等にすることで足りるとする...

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