大学の合格レポートです。
日韓通貨スワップ協定の利益とは何か(2012年作成レポート)
昨年10月の日韓首脳会談において、ドルなどの外貨を融通し合う通貨スワップ協定を130億ドルから700億ドルに拡大することで合意がなされた。当時はユーロ圏の債務問題で、世界的に金融市場が揺れており、韓国でも緊急的な対策が講じられていた。当時のメディアの反応は、700億ドルおよそ5兆円を震災復興に回すべきである、との意見が多かった。しかし、日本が出すのは、700億「ドル」であり国内でドルは使うことができないので、的外れな意見である。そもそも、通貨スワップ協定とは、各国の中央銀行が互いに自国の通貨危機の際に自国通貨の預入と引き換えに予め定めた一定のレートで協定相手国の通貨を融通してもらえることを定めた協定である。外貨のドルが不足していた韓国に、ウォンを担保にして外貨のドルを貸し出したのである。この協定の日本のメリットとはなんだろうか。
まず、韓国企業と取引関係にある国内企業が保有している債権の行使が滞りなく行われる点である。韓国経済が破綻してしまうと、韓国へ輸出して利益を出している企業が大きなダメージを受けてしまう...