日本大学通信教育 英語科教育法Ⅰ(分冊1)合格レポート
課題 6つのテーマの内、1を選択
1「あなたの考える英語教員の備えるべき英語力について、実体験、実例を交えながら多面的に論じなさい。 (有効期間平成27年より平成29年まで)
[レポート構成について]
英語科教員の備えるべき英語力について、「知識・理解レベル」と「運用レベル」の2つの大枠で捉え、論述しました。
「知識・理解レベル」は、1988年の教員免許法改定以後の「教科に関する科目」に注目し、「運用レベル」は、2003年の『「英語が使える日本人の育成」のための行動計画の主旨』を踏まえ、またキーワードには“コミュニケーション能力”を挙げ、論述しました。
課題では、実体験、実例を交えながら、多面的論じることが必要とされています。
つまり、主観的(考えや意見)な内容だけでなく、客観的な内容も含めて論を深めていくことです。「知識・理解レベ
ル」「運用レベル」の内容は、客観的視点(資料を参考として)として論じ、特に「運用レベル」の内容では、主観的視点としての(私が日本人英語講師(JET)として、小学校外国語活動とかかわりの中から実践していること)につなげました。更に、多面的視野から「英語力」について考察する為に、英検英語情報の記事内容を盛り込み、文章により説得力を持たせる工夫をしました。
日本大学通信部の課題レポートではありますが、中高英語科教員を目指す方にとって、英語科教育法は必須科目です。この課題内容は、他大学で学習されている方でも十分対応できるかと思います。
承知のこととは思いますが、文章を書く前段階には、資料や文献を探し、必要箇所を読み、そして考えを深める(まとめる)行為と同時に書くことになります。まずは自分で書いてみることが大切だと思います。レポートを書くことで、英語教員を目指す方にとっては、現場に入る前に、教師としての在り方を見定めることになり、また現場にいる方にとっては、実践の中になおざりにされつつある自身の教師としての心構えを再確認できることにつながると思うからです。とはいえ、書くという行為は、考えがまとまらない期間はとても苦しい時間です。なので、私の課題レポートが、そんな期間にちょっとだけ皆さんのお役に立てれば幸いです。
英語科教員の備えるべき英語力を考える場合、二つのレベルから捉えることができる。
一つは、「知識・理解レベル」であり、もう一つは、「運用レベル」である。
まず、「知識・理解」レベルであるが、英語という言語に関して英語科教員が、どれだけの知識・理解を要するのか考えていくものとする。1988年教員免許法改訂以後の「教科に関する科目」は、「英語学」「英米文学」「英語コミュニケーション」「比較文化」の20単位である。これらは最低条件での英語に関しての知識・理解として法的に規定されている。「英語学」では、英語という言語が持つ独自の音声的・文法的な特徴を理解することを通じて、言語分析能力を身に付けることができる。「英米文学」については、古典英語で書かれた優れた文献に触れることで、日本語にはない独自の表現の美しさを学び、英語表現の豊かさを身に付けることができる。また、「英語コミュニケーション」及び「比較文化」の内容は、日本の英語教育の指針となる「『英語が使える日本人の育成』のための行動計画(2003)」や学習指導要領でも文言として端的に示されている。“コミュニケーション能力の育成”が日本の英語教...