日大通信・中小企業論分冊2・合格レポート:課題「中小企業経営における金融問題の基本点を整理し、金融問題解決・緩和への
政策を論じなさい。」
日本の中小企業の企業数は99.7%を占め、従業者数の69%を占めており、日本経済において大きな影響を与える存在である。中小企業金融が抱える大きな問題の1つとして、資金調達がある。信用力のある大企業は、社債、株式発行等の資本市場を活用した直接金融が中心であることに対し、中小企業金融は間接金融が主体で、金融機関からの借入金に多く依存している。その原因としては、株式や社債の発行などにより市場から直接資金を調達する手段が中小企業では、利用しにくいことが挙げられる。直接金融の場合は、様々な投資家が資金提供者に成り得るが、投資家は自己の利益に繋がると見込める企業にしか投資はしない為、企業の財務状況の健全性が明確に分かることが重要である。それには、財務情報開示や株式公開の為の専門知識を持った人材が必要となるが、中小企業においてその様な人材を準備できる企業はごく僅かの為、直接金融が出来るのは限られた企業だと言える。ただ、直接金融で資金を調達する事が難しいとしても、間接金融において資金調達が円滑に出来れば問題はないはずだが、現実は、中小企業の多くは資金繰りに苦労をしており、間接金融による資金調達も難しい...