従来の生徒指導は文字通り、児童生徒の問題行動や非行の対策に追われ、それらに対する「指導」が中心であった。人格の「神経・筋肉の領域」「認識の領域」に向けられたものである。説教や説明によって「よくわからせる」ことで問題を含んだ行動を「正しい」方向へと導いていこうとする。その上で、教師の指示通りに「実行させる」ことを多くの場面で行ってきた。確かに日々、児童生徒による問題行動が起きている学校の現状から考えるとまずは「日々起きていること」への対応で精一杯ということもあるだろうし、確かにそのような形で児童生徒に集団の中で「正しい」ことをわからせていくことは必要なことで、そのことで学校の集団が維持されてき...