中央大学通信【刑法各論】「住居侵入罪」

閲覧数3,049
ダウンロード数7
履歴確認

    • ページ数 : 11ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料に関する説明及び紹介文句を入力してください。
    (検索、露出及び販売にお役立ちます)

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    『刑法各論』(A07B)<課題4> 教科書執筆者:斎藤 信治

    Xは、一人暮らしの女性(A)宅に、強姦目的を隠しあたかも合理的理由があるかのように装いAの許可を得て立ち入った。Xの罪責を論じなさい。
    1.論点の整理

     XはAを強姦する目的でA宅に入ろうとしている(「強姦罪」は刑法177条により罰せられる)。しかし、Aはその目的を隠し、合理的理由があるかのように装いA宅に立ち入った。Aが立ち入りを許可した理由は、XにはA宅に立ち入る合理的理由があると信じたためである。

    本設問では、強姦をした事実までは書かれていないため、論点として、Xの行為に対して刑法130条「住居侵入罪」が適用されるかどうかが問題となる。

    2.住居侵入罪、保護法益と侵入の定義

     まず、住居侵入罪の構成要件を定めた条文には「正当な理由がないのに、人の住居(‥)に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者」とあり、その者に対して、「三年以下の懲役又は十万円以下の罰金」が処せられる。

    そして、住居侵入罪は個人的法益に対する罪であるが、その〈保護法益〉と〈侵入の定義〉に対しては学説が分かれ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。