<初等社会科教育法1単位目>
成績:合格
講評:ギルパトリックのプロジェクトメソッドは、「社会的な環境の中で行われる全身全霊を込めた目的活動」を提唱した。目的設定・計画作成・実行・結果の検討(まとめ)という4段階の過程は、いわば一仕事をやり遂げる活動である。この「全身全霊を込める」ことができる教育環境をいかに創出し、生活経験を重視した問題解決のための具体的な方法論をいかに見出すかが大きな課題であったといえよう。しかし、それを見出せないままに、活動主義に陥ってしまった。そこで、その解決には、総合的な思考を促進するKJ法の活用が必要である。
課題①:初期社会科がめざしたねらいと指導法の特徴について、今日の初等社会科のあり方と課題に関連して論じなさい。
初期社会科は、「経験主義社会科」、「問題解決社会科」と規定され、問題を解決をさせることによって社会生活の理解(知的側面)と市民的な態度・能力(実践的側面)を統一的に育成することをねらいとしていた。これらは、今日の社会科教育における最大の課題である。知的能力と人格(感性)との分裂状態をいかにして修復していくのかというところにつながっていること...