<初等社会科教育法2単位目>
成績:合格
講評:西ドイツの範例学習は、教材の過多を克服するために、基礎的で本質的な内容を精選し、それを範例とし構造化して徹底的に学習することにより、真の学力形成を図ろうとする学習理論である。初等社会科は、社会認識力、社会形成力を踏まえて「公民的資質の基礎」を養わなければならない教科であることから、範例学習理論を有効に活用する必要がある。しかし、範例方式に基づいて類推的思考能力などを養う具体的な方法見出されなかった。自ら主体的に問題解決をしていく具体的方法を展開するために、KJ法を、範例方式に基づき活用する必要があろう。
課題①:社会科教育内容の主体的知識化と問題解決力について、両者を培うためにはどうしたらよいか、具体的に論じなさい。
まず、主体的知識化を培う学習として、範例学習があげられる。これは、教育内容が増大するにつれ、教師による一方的な知識の注入、児童の暗記という形となって学力の低下を招き、それを克服するため1960年代前半に西ドイツから紹介されたもので、60年代後半から展開された学習課程論である。
範例学習は範例方式ともいい、ある「範例」を徹...