1・・・宗教とは何だろう
「自分は何故この世界に存在しているのだろうか」
「自分とは何者なのだろうか」
「死んだら、それでおしまいなのだろうか」
人間は大昔から、同じことを考えてきた。これが宗教の始まりである。
「永遠の命」に憧れ、「天国」や「極楽」の存在を信じるようになった。天変地異に脅かされ、人間の存在を信じるようになったことから宗教が誕生した。
そして宗教から派生した贖罪の概念は、地上に秩序を作った。
2・・・ユダヤ教とキリスト教の事も知っておこう
ユダヤ教徒の信じる『聖書』は、キリスト教、イスラム教徒にとっても聖典である。
しかし、ユダヤ教徒は『旧約聖書』だけを信じ、『新約聖書』というものは認めない。一方キリスト教徒は『旧約聖書』と『新約聖書』の両方を信じる。更にイスラム教徒は『旧約聖書』と『新約聖書』、そして『コーラン』の3つを信じる。ただ最後の『コーラン』を最も価値あるものと考えている。しかしユダヤ教徒は『コーラン』を認めていない。
ユダヤ教徒とは元々キリストが信じた宗教であり、「この世界を作り出したという唯一の神を信じ、その神の言う事を聴くと約束した人々を神は守ってくれる」という宗教である。
キリスト教は簡単に言えば、イエス・キリストの教えを信じる宗教である。またイエス自身に「新しい宗教」を作り出すという考えはなく、キリスト(救世主)教という名はイエスの弟子達が生前の彼の行動や発言をまとめ『新約聖書』とし、死後にそれを信じる人々によって付けられた呼称である。
イエスの死後、ユダヤの王国はローマ帝国のよって滅ぼされ、ユダヤ教徒達は世界各地に散っていった。
キリスト教は世界宗教になっていったが、やがて東西でその教えが別れ、ローマカトリック教会、東方正教会、そしてカトリックの教えに「抵抗するもの」としてプロテスタントが生まれ、最終的に大きく三つに分裂した。
3・・・イスラム教徒はどんな宗教か?
イスラムは「神に全てを任せる」という意味である、神と、神の言葉を記した『コーラン』の教えを守って生活すれば、死後、やがて復活の日を迎えた時に、神の裁きを経て、天国に行けると教える宗教である。
一番の特徴として、日常生活の全てが宗教に基づき、それにより「支配」されている、ということである。
イスラム教の信者は約10億人とも言われ、世界に人口の6人に1人がイスラム教徒という計算になる。
『新約聖書』がキリストの言葉や行動を後の弟子が記録したものであるのに対して、『コーラン』は預言者ムハンマドが聞いた、神の言葉それ自体を記録したものとされている。すなわちイスラムの教えはそれ以前に生まれたユダヤ教やキリスト教を受け継ぎ、まとめる最終の宗教になるということになる。コーランの中には、それらユダヤ、キリスト教徒について、「同じ聖典を信じる者」という表現が度々出てくる。イスラム教徒にとっては他宗教である彼らを目の敵にしているわけではなく、神の教えをきちんと守っていないとして非難しているのである。
またコーランの中には、読む人によっていろいろな解釈が出来る部分がある。例えば、「ジハード」(聖戦)とは、「イスラムの道に努力する事」という意味である。この努力を意味するジハードを過激派等は極端に解釈し、「戦争」と同義に考えてしまっている。
4・・・イスラム社会にもいろいろある。
同じイスラム教徒といってもその社会形態は国により、実に様々である。「イスラム教の国はこういうもの」という固定観念は持つべきではない。サウジアラビアの様に国王が支配し、生活
1・・・宗教とは何だろう
「自分は何故この世界に存在しているのだろうか」
「自分とは何者なのだろうか」
「死んだら、それでおしまいなのだろうか」
人間は大昔から、同じことを考えてきた。これが宗教の始まりである。
「永遠の命」に憧れ、「天国」や「極楽」の存在を信じるようになった。天変地異に脅かされ、人間の存在を信じるようになったことから宗教が誕生した。
そして宗教から派生した贖罪の概念は、地上に秩序を作った。
2・・・ユダヤ教とキリスト教の事も知っておこう
ユダヤ教徒の信じる『聖書』は、キリスト教、イスラム教徒にとっても聖典である。
しかし、ユダヤ教徒は『旧約聖書』だけを信じ、『新約聖書』というものは認めない。一方キリスト教徒は『旧約聖書』と『新約聖書』の両方を信じる。更にイスラム教徒は『旧約聖書』と『新約聖書』、そして『コーラン』の3つを信じる。ただ最後の『コーラン』を最も価値あるものと考えている。しかしユダヤ教徒は『コーラン』を認めていない。
ユダヤ教徒とは元々キリストが信じた宗教であり、「この世界を作り出したという唯一の神を信じ、その神の言う事を聴くと約束した人々を神は...