『ゴールデンタイム(19:00~22:00)にみるNHKと民放各局の番組戦略』
「要約」
私たちは、テレビをつけるとさまざまなジャンルのテレビ番組をみることができる。その中でも、ゴールデンタイムの番組に関しては、常に視聴率ランキングの上位に位置している。一体どのような番組編成によって高視聴率を得ているのであろうか。私は、公共放送であるNHKと民放の戦略を分析してみた。
まず、NHKのゴールデンタイムの番組編成であるが、「ニュース7」が月曜日から日曜日まで放送されており、民放がニュース番組を放送していない中で、NHKがニュース番組を放送しているという点で、情報を必要としている視聴者をひきつけることができ、非常にうまく編成されている。また、家族が一番よくそろう時間帯である日曜日の8時に大河ドラマを放送することで、多くの視聴者を得るとともに、毎週高視聴率を獲得している。
公共放送ということもあり、受信料によって番組を制作しているため、国民の支持をしっかり得られるような番組を作っていかなければならない。
民放においては、やはりバラエティー番組が中心となっており、家族で楽しめるような番組作りを目指していることがわかる。また、ドラマにおいても高視聴率を得ており、特にフジテレビの月9ドラマである「西遊記」においては、毎週視聴率1位を獲得している。
各局はそれぞれのオリジナルの戦略をとっているが、他局との時間における差別化戦略をとることで、同じジャンルの番組であってもより多くの人に視聴されるように努めている。
NHKにみるゴールデンタイムの番組編成
まずはじめに、NHKのゴールデンタイムにおける番組編成について分析してみたいと思う。
NHKのゴールデンタイムにおける番組編成は、平日(月~金)、土日とも「ニュース7」から始まっている。民放では、ゴールデンタイムにニュース番組を放送する局はないが、NHKはここでニュース番組を放送することにより、ニュースをみたい視聴者をひきつけることができ、視聴者側にとっても情報をより多く得ることができるため、双方にとって良い番組戦略といえよう。これは視聴率にも反映されており、1月9日から1月15日における視聴率ランキング(ビデオリサーチ調べ)では、14日放送のニュース7が22.6%と第4位に、1月16日から1月22日における視聴率ランキング(ビデオリサーチ調べ)では、21日放送のニュース7が20.5%と第9位となっている。すべての日の放送がランキングに入っているわけではないが、視聴者が何か情報を欲しがっていたためにこのような結果が得られたわけであり、非常に意味のある番組放送であるとともに、その放送時間も適しているのではないだろうか。
ニュース7以降の番組をみると、平日では「クローズアップ現代」に続き、ドキュメント番組、音楽番組、そしてバラエティー感覚の情報番組などの1時間番組が放送されている。民放に比べて真面目さを感じる番組が多いが、受信料をもとにして番組を制作しているので、万人にうける番組作りをしなければならず、このような点からしてみれば適切であり、信頼性も増すであろう。
そして、何といってもNHKの十八番的な番組といえば、日曜夜8時放送の大河ドラマである。今年1月からは「功名が辻」が放送されているが、1月15日、1月22日の両日の放送とも視聴率22%台を記録している。日曜日の8時という家族がそろってテレビをみる時間帯において高視聴率を得ていることは、番組内容としても優れているものであり、受信料をもとに作成された番組
『ゴールデンタイム(19:00~22:00)にみるNHKと民放各局の番組戦略』
「要約」
私たちは、テレビをつけるとさまざまなジャンルのテレビ番組をみることができる。その中でも、ゴールデンタイムの番組に関しては、常に視聴率ランキングの上位に位置している。一体どのような番組編成によって高視聴率を得ているのであろうか。私は、公共放送であるNHKと民放の戦略を分析してみた。
まず、NHKのゴールデンタイムの番組編成であるが、「ニュース7」が月曜日から日曜日まで放送されており、民放がニュース番組を放送していない中で、NHKがニュース番組を放送しているという点で、情報を必要としている視聴者をひきつけることができ、非常にうまく編成されている。また、家族が一番よくそろう時間帯である日曜日の8時に大河ドラマを放送することで、多くの視聴者を得るとともに、毎週高視聴率を獲得している。
公共放送ということもあり、受信料によって番組を制作しているため、国民の支持をしっかり得られるような番組を作っていかなければならない。
民放においては、やはりバラエティー番組が中心となっており、家族で楽しめるような番組...