『戦後の社会福祉の展開と今日の課題について述べよ。』
1.はじめに
日本の福祉政策は1945年8月の第二次世界大戦後に連合国際司令部の指導の下で始まった。世界二次世界大戦の敗戦後は、多くの浮浪児や戦災者や復員者を生み、日本の生活困窮者を増加させた。そのため戦後は、生活困窮者の最低生活を保障することが緊急課題となった。また、社会福祉の発展は日本国憲法の制定が大きな要因ともなっている。保育は福祉の分類になるため、保育者を目指すものとして、これまでの社会福祉の展開と現在の社会福祉について熟慮しておくことは極めて重要である。以下、社会福祉の展開と今日課題について考察し、年代ごとに論じていくことにする。
2.社会福祉の展開
1946年に日本国憲法が公布されると第25条の生存権の理念に基づいた生活保護制度の確立が求められるようになった。これが施行されたことにより福祉三法体制が確立された。1947年には浮浪児、孤児対策として児童福祉法が、1949年には身体障碍者福祉法が戦争による身体障碍者対策として制定された。1950年には貧困者全般を対象として生存権保証を明確化した(新)生活保護法を制定した...