「少子高齢社会における児童・家庭福祉のあり方について述べよ。」
1、わが国の少子高齢社会の現状
現在の日本では、子どもが生まれにくい状況にある。出生数及び合計特殊出生率の年次推移をみると、平成22年の合計特殊出生率は1,39で、前年の1,37を上回っている。昭和40年代には、第2次ベビーブーム期(昭和46~49年)を含めほぼ2,1台で推移し、昭和50年代に2,00を下回ってからは低下傾向が続き、平成18年に6年ぶりに上昇してからは3年連続上昇した。平成21年は前年と同率であったが、平成22年は上昇した。 この少子化傾向は、今後も続くことが予想されている。その要因としては、「未婚化」と「晩婚化」、それに加え今まで安定的に推移してきたといわれている「夫婦の出生率」の低下も挙げられる。夫婦の出生率の低下は、子育てや教育にかかる経済的負担や、精神的、肉体的負担が大きいことが意識調査などで指摘されている。また、産科を設置する病院数の減少が、いっそう拍車をかけているといえる。
未婚者、既婚者ともに子どもを望んでいるが、子育てにはさまざまな困難があり、希望する人数を儲けたくとも...