2014年度 PL2040 病弱者の心理・生理・病理 1単位目
使用テキスト
『病弱教育Q&A(partⅠ)-病弱教育の道標』横田雅史監修・全国病弱養護学校長会編(ジーアス教育新社)
課題
1、病弱、身体虚弱の児童生徒の主たる疾患について、要点をまとめ、論ぜよ。
2、病弱者の生活の質の向上や心理的な安定に必要な支援を考慮し、指導案を作成せよ。
講評
1、主たる疾患を選んだ理由も明確で、指導上配慮すべきこともよくまとまっています。
2、内容としてよくまとまっています。特に”児童について”と”指導上の留意点”と”評価の視点”の結び付きがポイントです。
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病弱者の心理・生理・病理1
1.病弱・身体虚弱教育の対象となる児童生徒の主たる疾患は、慢性の呼吸器疾患・腎臓疾患及び神経疾患・悪性新生物その他の疾患の状態が継続して医療または生活規則を必要とするもの、身体虚弱の状態が継続して生活規則を必要とする程度のものと定められている。
現在の病弱教育での病弱児とは、何らかの病気にかかりその病気が長期にわたるか、長期にわたる見込みがあり、そのために医療または生活規則が必要な子どものことをいう。たとえば、骨折での長期入院や精神科に入院している子どもも対象となるため、病気の種類は多様化しているのである。たとえば白血病で、幼児期から入退院を繰り返している児童生徒を指導する場合どのような指導方法や配慮が必要であるか以下に記述する。
白血病に限らず幼少期から入退院を繰り返している児童生徒は、治療による苦しみや痛み、病気の悪化や死に対しての恐怖や不安を抱いているのである。このような不安等は発達期にある児童生徒の情緒の形成にも影響をおよぼしていると考えられる。また、運動制限によって「できない」という思いが強く身体的発育に対しての悩みを抱えて...