酢酸の活性炭への吸着
-活性炭の酢酸吸着等温線を求めLangmuir、Freundlichの式に適用-
実験場所 1352材料設計学学生実験室
実験環境 H16年11月8日 天気:晴 気温:18.8℃ 湿度:40.3%
11月9日 天気:晴 気温:19.2℃ 湿度:55.6%
目的
活性炭に吸着する酢酸の量を測定し、酢酸水溶液中における活性炭の酢酸吸着等温線を求める。それをFreundlichの式及びLangmuirの式に適用し、飽和吸着量、活性炭の比表面積を求める。
原理
固体表面には気体や溶液中の溶質が吸着される。ここで単位あたりの吸着媒に吸着される溶質量を吸着量といい、m (g)の吸着媒にx (mol)の吸着質が吸着している場合、その吸着量は v (mol/g)と表される。 この吸着量は、温度を一定にして気体の圧力または溶液の濃度を増加させると増加する。一定温度下で気相の圧力に対して吸着量をプロットしたものを吸着等温線という。吸着等温泉を式で表現したものを吸着等温式という。
吸着等温式には、吸着の様式に応じていろいろな式がある。代表的なものを次に示す。
ヘンリー型 ( Henry型 )
(1)
圧力の増加に比例して吸着量も直線的に増える。
ここでvは吸着量、Cは平衡圧、aは定数 ( 吸着平衡定数 ) である。
ラングミュア型 ( Langmuir型 単分子吸着式 )
(2)
吸着量ははじめ圧力の上昇とともに増加するが、やがて圧力が高くなっても吸着力は増えず一定になる。
ここでvは吸着量、Cは平衡圧、Kは定数、vmは飽和吸着量である。
式 (2)は次のように変形できる。
(3)
Cを横軸にとってプロットし、直線が得られるなら酢酸の吸着はLangmuirのモデルで説明でき、単分子吸着であることわかる。直線の傾き (1/vm) からvmが求まるので、吸着された酢酸分子が表面上で占める面積sがわかれば式 (4)より活性炭の比表面積 (1gあたりの表面積) S[m2g‐1]を計算することができる。
(4)
ただし、NAはアボガドロ数、sは吸着分子の面積である。
フロイントリッヒ型 ( Freundlich型 )
(5)
aは定数、nは通常1<n<10である。
フロイントリッヒ型の吸着は実験的には比較的多くの場合に見られるので、等温式もよく使われるが、理論的には充分説明がなされているわけではなく、経験式である。式 (3) の両辺を対数に取ると次のように変形できる。
(6)
B.E.T.型 ( Brunauer-Emmett Teller型 多層吸着式 )
(7)
ここでvは吸着量、Pは平衡圧、Kは定数、vmは飽和吸着量、Psは測定温度における気体の飽和蒸気圧、cは定数で固体と気体の種類によって変わる。
実験に使用した薬品、器具
器具 恒温槽一式、300ml三角フラスコ12個、ホールピペット (100ml×1本 , 50×2 , 40×2 , 30×2 , 20×2 , 10×2 , 5×1)、ビュレット、1Lメスフラスコ、100mlメスフラスコ、1L試薬びん、ゴム栓6個、ビュレット台、吸引ロート
試薬 活性炭、酢酸、水酸化ナトリウム、0.5M-シュウ酸、フェノールフタレイン指示薬、ろ紙
実験操作
恒温槽を30℃に設定し、温度を測定した。
0.5mol/l酢酸水溶液1Lを調整した。酢酸をはかり取る際は重量を測定した。よく混合し、1L試薬びんに移した。
1M-水酸化ナトリウム1Lを調整し、0.050M-シュウ酸で標定した。
6個の三角フラスコ中に、0.5m
酢酸の活性炭への吸着
-活性炭の酢酸吸着等温線を求めLangmuir、Freundlichの式に適用-
実験場所 1352材料設計学学生実験室
実験環境 H16年11月8日 天気:晴 気温:18.8℃ 湿度:40.3%
11月9日 天気:晴 気温:19.2℃ 湿度:55.6%
目的
活性炭に吸着する酢酸の量を測定し、酢酸水溶液中における活性炭の酢酸吸着等温線を求める。それをFreundlichの式及びLangmuirの式に適用し、飽和吸着量、活性炭の比表面積を求める。
原理
固体表面には気体や溶液中の溶質が吸着される。ここで単位あたりの吸着媒に吸着される溶質量を吸着量といい、m (g)の吸着媒にx (mol)の吸着質が吸着している場合、その吸着量は v (mol/g)と表される。 この吸着量は、温度を一定にして気体の圧力または溶液の濃度を増加させると増加する。一定温度下で気相の圧力に対して吸着量をプロットしたものを吸着等温線という。吸着等温泉を式で表現したものを吸着等温式という。
吸着等温式には、吸着の様式に応じていろいろな式がある。代表的なものを次に示す。
ヘンリ...