男女に異なって期待される性役割特性は、男女共に高い共同性(思いやり、誠実さな
ど)が求められ、男性はその他に必要条件として作動性(行動力、指導力など)の高さが、理想の男性像として両性に等しく描かれている。一方女性はより複雑で、男女の描く理想の女性像が異なる為、誰が見ても納得のいく女性の理想像というものがない。そのため、女性の社会的制約の緩和された昨今、女性たちはあらゆる分野に進出してきた。
しかし一方、理想が画一的である男性は、学歴・年収・社会的地位などで評価され、他の選択肢という気持ちの逃げ場を与えられず、大きなプレッシャーを課せられてしまう。
さらに、「強い」ことを期待されている男性は、悩みや弱音を吐くことを我慢しなければならないと考えることなどの性役割葛藤により束縛され、失敗や挫折を非常に恐れるため、小さな失敗でも自己否定に走ったり暴走したりするのである。また、思春期には男としての自己を確立するため、作動性の表面的な攻撃性を男らしさの評価基準とし、自らを凶悪な少年事件へと導くのである。この問題から男性を救う鍵は、女性養育者の偏見を見直すということと、身近な男性モデルとしての男性養育者の存在の重要性にある。
男性役割の弊害に目を向け、経済的にも男女の連携のもと、互いに尊重しあいながら子供を育てていくことで、狭い硬直した「男らしさ」から男性を解き放つことができるだろう。
・考察
私は思春期の前半、異性のグループに入る機会が多かったが、なるほど女の子グループでは、恋愛関係や様々な悩みを根ほり葉ほり尋ねられ、共有したものであり、男の子グループでは部活や遊び仲間は多くても、互いの秘密は触れないように気を遣ったものである。
脆い益荒男、強い手弱女
・概要
男女に異なって期待される性役割特性は、男女共に高い共同性(思いやり、誠実さな
ど)が求められ、男性はその他に必要条件として作動性(行動力、指導力など)の高さ
が、理想の男性像として両性に等しく描かれている。一方女性はより複雑で、男女の描
く理想の女性像が異なる為、誰が見ても納得のいく女性の理想像というものがない。そ
のため、女性の社会的制約の緩和された昨今、女性たちはあらゆる分野に進出してきた。
しかし一方、理想が画一的である男性は、学歴・年収・社会的地位などで評価され、他
の選択肢という気持ちの逃げ場を与えられず、大きなプレッシャーを課せられてしまう。
さらに、「強い」ことを期待されている男性は、悩みや弱音を吐くことを我慢しなければ
ならないと考えることなどの性役割葛藤により束縛され、失敗や挫折を非常に恐れるた
め、小さな失敗でも自己否定に走ったり暴走したりするのである。また、思春期には男
としての自己を確立するため、作動性の表面的な攻撃性を男らしさの評価基準とし、自
らを凶悪な少年事件へと導くのである。この問題から男性を救う鍵は、女性養育者の偏
見を...