刑法事例演習教材 第二版(新版) 30

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    資料紹介

    刑法事例演習教材 第2版(新版)の解答です。事例問題形式での刑法演習書として本書の問題は完成度が高く、基本論点を網羅するとともに「考えさせられる」良問が揃っているため、現時点で,刑法科目最高の問題集であります。
    充実した解答のついていない本書において、本解答は貴重なものであると思います。特に,答案を書くにあたり,受験生が苦手とする「事実の評価部分」が充実していますので、司法試験対策には非常に有用な内容に仕上がっております。
    そして、本解答は司法試験合格者に添削をしてもらった上で作成しているため、信頼できる内容になっていると考えます。 また、発展的な問題については、参考文献や参考資料を引用した上で作成もしておりますので、学習の便宜上、有効な内容となっております。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    30
    1 第一暴行につき甲乙の傷害致死罪の共同正犯(60条、205条)の成否
    (1) 甲の第一暴行は、Bの手をAの髪から離すために、甲乙がBを暴行する中でなされたものであるから、甲乙が共同実行の意思の下で「共同して実行した」行為と評価できる。そして、第一暴行で転倒して地面に頭を打ち付けたBはくも膜下出血で死亡している。そのため、同罪の構成要件に該当する。
    (2) もっとも、両者はBがAの髪をつかんで引き回す等したことに対してかかる行為に出ているため、正当防衛(36条1項)とならないか。
    ア まず、Bの上記侵害行為は、もともと、乙がBに「ちょっと待てよ、謝れ」と声をかけたことに誘発されているため、甲乙は正当防衛状況になかったようにも思える。
        しかし、かかる乙の誘致行為は、乙にショルダーバッグを強くぶつけたにも関わらずなんらの挨拶もしないBに一言謝罪させるために声をかけたというだけのものであって、態様は軽い上に挑発の意図なくなされたものである。対して、誘致されたBの侵害行為は、Aの髪をつかんで引き回すという通常考えられない態様である上に、Aに傷害を負わせかねない危険性を有しており、...

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