生活科の特性として「具体的な活動や体験を通すこと」が挙げられるが、この意義について説明しなさい。
生活科は、学校で学ぶ知識や技術を児童の中で生活を有意義にしていく真の力にするために、学習自体を児童の生活や生き方に密着させたものにしようという考えから生まれたものである。また、児童自身から出発し、児童自身の体験や活動を基にして、児童自身が自分なりの自己成長を遂げていくということを基本にすえた科目である。
小学校学習指導要領の生活科の教科目標は、「具体的な活動や体験を通して、自分と身近な人々、社会及び自然とのかかわりに関心を持ち、自分自身や自分の生活について考えさせるとともに、その過程において生活上必要な習慣や技能を身に付けさせ、自立への基礎を養う。」となっている。この中で「具体的な活動や体験を通すこと」については、二点から特に重要な意義があると考えられる。
一つ目に具体的な活動や体験を通すことや、自分との関わりにより、気付きの質を高め、深める上で重要であるという点である。生活科の課題として「学習活動が体験だけで終わっていることや、活動や体験を通して得られた気付きを質的に高める指導が充分...