2014 年度 PB2090 児童心理学 2 単位目
使用教科書:『第2版 子どもの発達と環境―児童心理学序説』塚田紘一著(明星大学出版部)
子どもの自尊感情に与える親の養育態度と学校の影響について説明しなさい。
講評
要点を押さえ、よくまとめられています。これからもがんばってください。
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児童心理学2
自尊感情は、「人が自分の自己概念と関連づける個人的価値および能力の感覚―感情―である」と定義されている。すなわち、人が持っている自分自身についての評価的な感じ方であり、児童期以後の自己概念の形成過程で中心的な役割を果たすと考えられている。親の養育態度と学校におけるどのような要因が、子どもの自尊感情に影響を与えるかについて以下に記述する。
自己概念は、他者からの評価や他者との比較などによって形成されるが、認知能力の発達にともなって外面的なものから、内面的なものに移行するのである。内面的なものとは、自負やプライド・優越感や劣等感など自己に対する価値的な感情を含む自己概念へと発達していく、この自己に対する評価的な感じ方の側面が自尊感情である。
児童期になると、他者からの評価や他者との比較などによって自己に対する価値的な評価(優・劣、好ましい・好ましくない、承認・否認など)がはっきりと意識されはじめるのである。学校や仲間達との活動の中で成功や失敗を経験し、まわりのおとなや友だちからの評価を受けることによって、自分の能力や技能、好みや考え方、態度や行動の特徴、...