2013年度 WL1100 生物学2 1単位目 「1、有性生殖と無性生殖について解説し、それぞれの生殖法に利点について論ぜよ。 2、対立遺伝子について解説せよ。 3、メンデルの「優性の法則」と「分離の法則」について解説せよ。」
使用教科書:『生物科学入門 三訂版』 石川 統著(裳華房)
講評
よく書けています。
生物学2 1
1, 生物は個体として永遠に生存し続けることはできない。そこで生物は次の世代、子をつくり子孫を残してゆく、この現象を生殖といい生殖には無性生殖と有性生殖の2種類の方法がある。それぞれの利点を踏まえて以下に記述する。
無性生殖とは、特別な細胞(配偶子)をもたず一般的な分裂や出芽とよばれる様式で子孫を残す生殖方法である。分裂の基本的様式は、1つの母細胞から同形同大の2つの娘細胞を生ずる二分裂であり、多くの細菌や原生生物がこの様式で増殖するのである。
また、核だけが分裂をくり返した後に、一度に多数の細胞にわかれる複分裂とよぶ様式もある。複分裂で生じる細胞は、遊走子や胞子といわれ、細胞の大きさが異なる場合は出芽といわれ酵母などの菌類やヒドラにみられる。胞子によって増殖するコケ植物、シダ植物などでも無性生殖で生じた子は、親とおなじ遺伝子構成をもっているのである。同じ遺伝子情報を子孫に残こすことができる点が利点であると考える。
有性生殖は、特別な細胞(配偶子)をもち雄雌がはっきりと分化している種にみられる生殖方法である。雌から生じた配偶子(卵)と雄から生じた配偶子(精子)が...