主に通信に通う方々のための本当に英文を理解するための勉強方法を書いています。あくまで参考です。
大人になってからの本気の英語 序章
単刀直入に、日大通信から配布される教科書は良著もありますが初学習者にとっては使いづらいものがかなり多くあります。
そのためレポート作成やテスト対策が追い付かず、通信教育本来のシステムから逸脱してスクーリングにお金を費やしてしまう…というループにはまることも少なからずあるように感じます(あくまで主観的な感想ですが)。
英語ができない・分からない…というか時間がかかる、という理由はいくつか考えられますが、英語が「わかる」状態からその「わからない」ということがどういうことなのか簡単に分析してみたいと思います。
例)He is running in the park now.
よくある例文ですね。
さて、こんなの簡単だよー、と思うわけですが、何故この文が理解「できる」のか考えてみましょう。
この文を理解するには
① 英語の基本の構造を知っている(SV~)
② 進行形(相)を少なくとも形として(be V-ing)認識できている
③ 時制のルールを知っている
④ 代名詞の主格が分かっている
⑤ 各々の語彙の意味を理解している(機能語も含め)
という条件がそろっているからこそ理解「できる」という状態に初めてなれるわけです。
どんなに複雑に見える文であっても、基本は
① 文法・構文の実践力
② 語彙力
の2点が英語の土台となると私は信じています。
今回はそのうちの1点、文法・構文の実践力に関してすこし述べさせていただきます。
下の引用は留学を決めた高校生の生徒に向けて個人的に配布している私自身が作成した冊子の一部分です。通信の英語学習にも役に立つのでは、と思いますのでご参考にしてくだされば幸いです
高校3年中堅大学~上位大学入試向けの問題が解けますか?
最低でも中学3年までの問題がスラスラ解けますか?
→これでNOの場合、そして最低ラインしかクリアできてない場合以下の勉強方法をお勧めする
中学3年間のおさらいが出来る、解説が充実した問題集を1冊こなす
高校生向けの文法問題集(「○日完成」シリーズのような薄いものか、解説がイディオムに頼りすぎず、端的でわかりやすいものが良い)を1~3冊(総まとめのものならば1冊、学年別になっているならば3冊)こなす
いずれも書き込み式のものがお勧めだ
そしてあんまり分厚くないの。分厚くても桐原書店が出しているファイナルチェックという問題集だったかなー赤ピンクみたいのね。あれくらい。
1巡目ではガンガンやっていく。わからないものは飛ばす。飛ばしたりバツのやつは問題に印をつけて。3度は最低やるので書き込まないでねん。
2巡目では1巡目で間違えたものを、解答があるなら日本語訳があるならばそれを書いてその下に正解を書きだす
3巡目で1巡目で間違えたものもの(つまり2巡目でなおしをしたもの)を解きなおす
問題集の構成が回ごとで分けられてるか章ごとになっているかは特に問わないが回ごとあるいは章ごとにこのサイクルを繰り返していくことが望ましい
あんまりすごいことしてない?
そうだねー
なんかふつー?
そうだねー
ふつーよ
すんごく
しかも日本の受験生とやってること変わんねえじゃん?
そうだねー
でも必要なことだから
英語で英語の解説を読むなんてことをしなきゃ、とかないのよ
だってご飯炊くのに田植えから始めるわけないでしょ?
同じこと
そして何より大事なこと!!
それは
自分にとって分かりやすい言葉で書いてあること、難しすぎて断念してしまわない程度のレベルのものを3巡する
これだけで大きく違うはずだ
はず、ってか全然違う
退屈?
退屈なのは問題集のレベルがあってるかな?
簡単すぎても難しすぎてもいけない
覚えるべきことは覚えなければならないけれど、語学学習は全て暗記に頼ることはない
基本を理解していることが前提
英語で言えば
日本語の順番は
主語、いろいろ(どんなだれをなにをいつどこでどうなぜ)、述語
の順番だけど
英語の順番は
主語、述語、いろいろ(なぜどうどこでいつどんなだれをなにを)
になる
大体日本語と主語以外は逆にしていけばいいんだー(かなりおおざっぱにね)
ということだったりがちゃんと頭に入っているか
それを考えながら問題を解けているか
理解したことを、問題演習することで出来るかを確認しなければ使える英語の基本にはなり得ないのだ
あくまで基本の演習方法です。
英文法をや英語の文章をやさしく理解するのためのレポートは別で載せる予定です。
もし興味があれば閲覧してください。
上の引用部分よりもさらなる英文法の力が求められる方(主に教員志望者)…目標レベルは早慶から東大・京大レベル…は高校英語に比重を置いて学習を進めることになりますが、これも上記と同じ手順でやることが基本になります。難解なものもあるのでそこはまた別の学習が必要ですが(別のレポートで述べるつもりです)あくまで基本のアプローチは同じです。高校英語は一見暗記のように見えますが(そう思っている英語教師も多い気がする。理解が図り切れていないからつまらない複雑な解説に陥る)中学英語を「理解」しながら進められていれば十分「理解」することは可能ですし、どんなパターンで来られたとしても十分応用が利くようになります。実際の授業は「生もの」ですから、どういうアプローチで授業を行うのが最もいいのか、ということは色々シミュレーションをしたとしても究極教壇に立って初めて見えてくるものが大きいです。教壇でいかに多くの引き出しを出せるか、「魅せ方」ができるかがカギになってきます。そのための応用をつけるための学習として英文法に臨んでみてください。
以下、高校以上の英文法力をつけるためのおすすめの参考書・問題集を何冊か挙げておきます。旺文社の回し者のよう…私は単なる旺文社のファンです。あしからず。
「ロイヤル英文法」宮川幸久他 著 旺文社
個人的には一番使いやすい英文法書。Forestも使いやすいですが内容が若干薄い。解説に主眼を置いているのでこまかいところが見えないのが難点。それを解消してくれる英文法書。例文豊富なのに解説も丁寧。ただし基本の英文法(中学英語)を理屈で理解していることが前提になります。
「英文法 標準問題精講」原仙作 著 旺文社
単元別にも問題形式別にも問題演習ができる。また章仕立てですが、大きく3編に分かれており1編あたり10日でこなすよう目標が定められているのでスケジュールが立てやすいです。若干ヘビーな問題集ですが、終わればもう英文法について苦手意識を持つことは皆無と断言できるくらいの自信がつきます。
「英文 標準問題精講」原仙作 著 旺文社
帯に「不滅の名著」と謳っているだけありかなりの良書。文分析の方法も語彙も学習できます。問題集ではなく、難解な英文に遭遇したときにどう対処していくか、ということを考えるための一冊としてみてください。この手の本の使い方はまた別のレポートで述べたいと思います。