日本史概説Ⅱ
次の2問について、すべて答えなさい。
徳川綱吉が将軍に就任した時から寛政改革までの幕府政治の動向を概観(大体の様子)しなさい。
自由民権運動の生成とその推移、明治政府の態度と憲法制定にいたる経緯についてのべなさい。
ポイント
側近政治や財政の問題、封建社会が危機的状況を一段と強めていく様子を考えてみる。
明治六年政変から大久保政権の成立と下野した者達の対立から考えてみる。
キーワード
側用人、萩原重秀、徳川吉宗、松平定信
民撰議員設立白書、漸次立憲政体樹立の詔、私擬憲法
参考文献
通信教育教材の311頁以下の「日本史参考文献」を参照されたい。
まず初めに、徳川綱吉が将軍に就任した時から寛政の改革までの幕府政治の動向を概観する。
4代将軍家綱の弟で、上野国館林藩主であった5代将軍綱吉の政治では、初期は大老に堀田正俊を任じて、中盤以降は側用人の柳沢吉保を重用した。また、綱吉時代は財政悪化の状況にあったため、勘定吟味役の荻原重秀が元禄金銀を鋳造し、これにより一時幕府財政は好転するが、乱発したためインフレが起こり、貨幣価値が下がり、社会は混乱してしまう。そのため、...