M6702,R0704 仏教文学の科目最終試験、模範解答になります。
2014年度からの最新の出題傾向に対応しています。
平易な語を使用して、全ての解答を800字程度に収めました。
難関とされる科目ですので試験対策の参考にしてください。
参考文献
(黒田 彰、黒田 彰子『仏教文学概説』佛教大学、2004年。)
M6702 仏教文学 科目最終試験 (2014年〜)
1,三教指帰について述べよ。
2,今昔物語集について述べよ。
3,鎌倉新仏教について述べよ。
4,方丈記について述べよ。
5,徒然草について述べよ。
6,中国の唱導について述べよ。
三教指帰について述べよ。
『三教指帰』は空海の著作である。本書は空海が24歳、入唐以前の著作であり、その文章には六朝文学の影響が大きい。序文から、延暦16年12月1日に成立していることがわかる。出家を反対する親族に対する出家宣言の書とされる。
本書は儒教、道教、仏教の三教を対比し、最終的に仏教が最も優れた教えであるとの結論に導くことを目的としている。その意味で宗教書と考えることができる。ただし、その構成、文体等からは入唐以前に学んだ漢籍の影響が大きく、帰朝後、『文鏡秘府論』という文学論を著するに至った空海の文学的資質をよく示すものとなっている。
『三教指帰』は上中下の三巻からなる。蛭牙公子という堕落した人物と彼を教戒する人物として儒教、道教、仏教を象徴する亀毛先生、虚亡隠士、仮名乞児という人物との対話を通じて、それぞれの優れている所以...