明星大学通信教育課程の合格レポートです。課題レポート作成資料や試験対策としてご活用ください。
【課題】
国語における「敬語」の功罪について論じなさい。
※参考文献
「国語科教育」杉崎重遠・白川晶山著 発行/明星大学(平成12年)
「書写教育概要」新書写教育研究会概要編集委員会著 発行/ぎょうせい(平成10年)
国語科教育 1単位目
国語における「敬語」の功罪について論じなさい。
敬語は日本語の特性である。その意味を角川書店の国語辞典で調べてみると、「敬意を表すのに使う語。」と表記してある。こうした表現は外国語にも皆無ではないが、日本語では特に敬語が重要視される。これは、一種の社会的な方言であるとともに、一種の共通語でもあって、相手に対する敬愛の表現でもある。これがあるために、日本語では欧州諸語にみられるような主語や目的語のほかに人称語尾がなくても、その待遇関係が判然するのである。そして、これを正しく用いないと、他人の感情を害すこともあり、人間関係に悪影響を与えるばかりでなく、話す人の人柄までも決定されてしまうのである。
敬語を使うときには、読んで字の如く「相手を敬う気持ちを持つ」ということをまず心得なければならない。そうして、話し手と聞き手との間にある人間関係、あるいは話し手、聞き手と話題にあげた第三者との間に在る人間関係の如何によって、用語や表現の選択を行うのである。尊敬、卑蔑などをあらわすものとしては、直接他に対して尊敬をあらわす「尊敬語」、自ら謙遜することによって、他に対して尊敬を...