2015年の問題に対応しています。
A6501(Z1002)スポーツ論入門の科目最終試験の対策のために作りました。テキストをまとめたものとなっています。少しでも負担を減らすために、600~900文字と覚えやすい量にしています。以下に問題とその文字数を書いておきます。試験勉強のお役に立てれば幸いです。
・運動にともなう人体の酸素負債とその消費とについて記述しなさい。(743文字)
・心臓、瞳孔、胃腸壁に対する交感神経、副交感神経の働きについて記述しなさい。(767文字)
・球関節の形状と働き、その代表例の関節名を記述しなさい。(600文字)
・人の動作がなされたときの協同筋と拮抗筋との係わり合いについて記述しなさい。(811文字)
・水質汚染の指標の1つである、BODについて記述しなさい。(832文字)
・ウェイト・トレーニングについて、その目的、方法を記述しなさい。(800文字)
テキスト 風井ほか2004『スポーツ論入門』三和書房
運動にともなう人体の酸素負債とその消費とについて記述しなさい。
循環、呼吸等、人が生きてゆくために全身の細胞が消費するエネルギーの発生に酸素が必要である。当然呼吸によって外気から摂取するのであるが、それは成人で1分間に0.3ℓ程度である。しかし身体運動を行えば、多くの酸素が必要になる。ある運動を行って旧態に回復するまでの全過程において消費する酸素の量を、その運動に対する酸素需要量という。運動時には筋収縮のために発生した乳酸を酸化するため、多くの酸素が必要である。筋収縮のエネルギー源は、ATP、クレアチン燐酸、グリコーゲン等が分解して生ずるのであるから、筋収縮のために直接酸素を要するわけではないが、乳酸の酸化は筋収縮の後始末である軽度の運動では、乳酸の酸化は運動中にも行われるが、強度の運動の場合は、運動中に酸化しきれない乳酸が蓄積されてゆき、運動を終わった後にも引きつづいて激しく酸素をとり、乳酸を処理することになる。この運動後に行われる酸素の消費は、運動中にとり足りなかった分であり、これを酸素負債という。すなわち、運動中における酸素需要量と、その間に摂取した酸素の量との差が酸素負債であ...