M6702、仏教文学のレポートです。
レポート作成の一助としてください。
「霊山の釈迦のみまへにちぎりてし真如くちせずあひみつるかな(行基)」「かびらゑにともにちぎりしかひありて文殊のみかほあひみつるかな(婆羅門)」の贈答歌を解釈せよ。
語学的レベルでの解釈
本節では、本文のみに注目して、言葉の意味などについて調べ、二つの歌を現代語訳する。
まずは、行基の贈答歌についてである。霊山は、インドのビハール州のほぼ中央に位置する山であり、釈迦が法華経を説いたとされる場所である。また、釈迦とは、釈迦族出身で、仏教の開祖であるゴータマ・シッダールタのことを指す。さらに、真如のもともとの意味は、「その通りであること、あるがままの道理」である。「ちぎりてし真如くちせず」を直訳すると「約束した真実が駄目にならず」になる。よって、ここでの真如は、「再会を誓う、約束」のことである。行基の歌を直訳的に現代語訳すると、「釈迦が説法を説いたとされる霊山において、釈迦の前で再会を誓った約束が破られることなく、会うことができた。」となると考えられる。
つぎに、婆羅門僧正の歌についてである。「かびらゑ」とは、「北インドのヒマラヤ山麓にある、釈迦の生地」のことである。また、文殊は、文殊...