性格発達心理学における用語まとめ(簡易版)

閲覧数1,583
ダウンロード数9
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    生活発達心理学の授業で出てきた単語について簡潔にまとめたもの(性格・パーソナリティ、フロイトの性格構造論、類型論、特性論、心理アセスメント、心理テスト、人格障害)

    資料の原本内容

    性格・パーソナリティ
     性格は比較的変わりにくい個人の特徴、パーソナリティは環境に対応するその人の全体的な特徴(興味や価値観なども含まれる)と区別することはできるが、同じ意味で使われることが多い。性格・パーソナリティとは、その人らしさである。その人の行動に見られる感情や意志の特徴であり、一貫性を持つ。同じ環境であっても、人が異なれば反応が異なるのは、性格・パーソナリティが人それぞれだからである。その人を特徴づけている基本的な行動であり、行動の独自性を個人の条件で説明しようとするものである。性格・パーソナリティについては多くの人が定義しており、そのなかでもオルポートは、個人を特徴づけている行動と思考を決定する精神・身体的なシステム、個人の内部に存在する力動的な組織であると言っている。
    フロイトの性格構造論
     フロイトは性格を精神分析論からアプローチを行い、性格の構造をイド・自我・超自我の3つに分類した。イドとは、無意識的側面であり、本能的衝動である。快楽を求め、非論理的・非道徳的である。自我は現実的な対応を行う、意識的側面である。超自我は道徳的・良心的行動を促す。これら3つが相互に関係し、個人の行動が生まれる。フロイトによれば、精神の健康な状態とは、自我が精神の主体となり、イドの衝動を超自我や現実の要請に応じながら満足させていく状態である。例えば、イドが非道徳的なことをしたいと思えば、超自我がそれを抑え、自我が現実的な方法でそれを解決する。超自我は自我とイドの調整役といえる。
    類型論
     一つの観点から性格像を設定し、それによって多様な性格を分類し、性格の理解を容易にしようとするものである。タイプ別に分類する特性論がボトムアップ式であることに対し、類型論はトップダウン式である。性格との関連はないと言われているが、血液型占いもこれに分類される。有名なのはクレッチマーの類型論である。精神医学者であるクレッチマーは、精神病者の体型と病気に傾向があり、それが健常者の体型と性格にも共通すると考え、細身型、肥満型、闘士型の3つに分類した。細身型は分裂質で非社交的で真面目、神経質。肥満型は躁うつ質で、社交的で暖かみがあり活発と寡黙を兼ね備えている。闘士型はてんかん質で、几帳面で凝り性、頑固である。類型論は多様にある性格を数種類のタイプに分けることで、性格の分類と理解がしやすくなるが、その反面、中間型や混合型が見落とされやすい。また、性格は変わらないものとして見ており、社会的・文化的要因をみていない。
    特性論
     トップダウン式である類型論に対し、特性論はボトムアップ式である。性格を多くの特性に分け、分析し、それぞれの程度を量的に測定して、その組み合わせによって、個人の性格を記述しようとするものである。心理テストでYes, noでいくつかの質問に答え、最後に「あなたは○○タイプです」と出てくるものがこれに当てはまる。オルポートは多数の人に共通する共通特性と、個人に独自の特徴を与える個人特性の21の特性を測定し、性格構造を比較した。特性論は共通して持っている特性の大小の比較で性格をみていくため、その人の細かい性格の特徴や程度がわかるが、その人にしか持っていないユニークな特性は無視されてしまう。
    心理アセスメント
     面接や心理検査を行って、症状や障害の特徴を評価すること。疾病名をつけるだけでなく、適切な心理的援助を行う為の資料集めである。心理アセスメントには3つの方法がある。1.観察法 客観的に様々な条件の下で、個人の行動をありのままに観察・記録する。観察者は話し方や感情などの情報を客観的に読み取っていくことが求められる。2.面接法 対面し会話をすることで、対象者を理解していく方法。面接者が話したことが本当のこととは限らないし、全ての情報を話すとも限らない。3.テスト法 性格理論に基づいて作成された検査を用いて、対象者を理解する方法。質問紙法・投影法・作業法がある。信頼性と妥当性が求められる。
    心理テスト(行う際に気をつけておくべきことをできるだけ多く記述)
     テストは誤差が生じることが分かった上で作られているので、その結果で決めつけず、参考程度にする。依頼者のニードや目的を把握する。信頼性(同じ人に同じ条件で同じテストをしたときに同じ結果になるか)、妥当性(調べたいことを調べているか)を必要とする。被験者の負担を考える。(時間・体力・耐性・空間的配慮)被験者に課題を終えたという達成感を与える。それぞれの検査法の規定を守る。しっかりと練習を重ね、スムーズに行う。
    人格障害
     その人の属する文化や社会で、その人格ゆえに悩んだり、周りの人間が迷惑を感じるような著しい偏りのある人格の状態を指す。人格障害には9種類あり、その傾向によって、3つの分類されている。Aクラスターは内にこもるタイプ、妄想性人格障害・分裂病質人格障害・分裂病型人格障害がある。Bクラスターはアクティブに外界と関わるタイプ 反社会性人格障害・境界性人格障害・演技性人格障害・自己愛性人格障害。Cクラスターは外に出られないが、出られないタイプ 回避性人格障害・依存性人格障害・強迫性障害。境界性人格障害は、思春期から青年期の女性によく見られ、見捨てられることに対する不安感、不安定な人間関係、不安定な自己像、事故破壊的な衝動が特徴である。

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。