初等図画工作科教育法2
1 学習指導要領では、図画工作の領域は表現と鑑賞に分けられている。そこから表現は、表現(1):造形遊びと表現(2):絵・立体・工作の2つに分けている。
表現は2つの領域に分かれ、1つは材料や形、色などに働きかける活動である。もう1つは、自分が表現したいことを基にして、自分の表したいことを形や色、イメージを手掛かりにして、表し方を考えながら用具や材料を用いたりして作品にしていくことである。
指導要領では、前者の活動を表現(1):造形遊びとし、後者は表現(2):絵・立体・工作としている。つまり、造形遊びでは材料や場所から造形活動が出発し、児童はその場で思いのままに発想し、表したいものを構想し、創造的につくる喜びを味わっていく活動だといえる。それに対して、絵・立体・工作では、児童が感じたことや見たこと、想像したことで表したいことを絵など作品に表していく活動だといえる。
その一方で、鑑賞とは児童が自分の感覚や体験を通して、身の回りの造形品や美術作品を見て、それを基に友達と交流したり、記述したりする活動である。鑑賞には、美術作品が視覚芸術ということもあり、視...