平成26年度近大姫路大学通信教育課程「保育原理」の試験解答例です。
1.保育は養護と教育の一体化されたものと言われるが、乳幼児期における養護と教育の意義と働きについて説明するとともに、養護と教育の一体性の意味について論じなさい。
2.ルソーとフレーベルの保育思想の共通点を指摘するとともに、それぞれの独自な保育の考え方を説明しなさい。
3.明治時代における幼稚園と保育所の成立と発展について述べなさい。ただし次の人物、施設名用語については必ず解答の中に取り上げなさい。(東京女子師範学校付属幼稚園、幼稚園保育及び設備規定、子守学校、赤沢鐘美、野口幽香)
4.子どもの健康と安全を目指す保育について論じなさい。
5.保育所の保育計画と指導計画の違いについて述べるとともに、指導計画の中に盛り込むべき事項として大切なものを取り上げ、説明しなさい。
6.「子どもの権利条約」における子ども人権の捉え方を説明するとともに、人権保育の進め方の要点について述べなさい。
参考としてお使いください。
1.保育は養護と教育の一体化されたものと言われるが、乳幼児期における養護と教育の意義と働きについて説明するとともに、養護と教育の一体性の意味について論じなさい。
乳幼児期における養護の意義については3つの側面を持っている。1つは生理的な次元(保健・衛生・安全面)において子供の生命を大人たちが守ることを意味する。2つ目に食事・睡眠・排せつなどの基本的な生活習慣を身に着けさせることによって生活面の自立を促し体を丈夫にするように働きかける役割があり3つ目に子どもの欲求を十分に受容したり情緒の安定を図ることによって子どもの心を支えてあげるという意義がある。
乳幼児期における教育の意義について教育は生涯全体に及ぶ人間の心身の発達を導く包括的な概念であるが、学校・勉強・教えこみと言ったステレオタイプなとらえ方に結び付きやすく、学校で勉強を教えるという事が教育の一般的なイメージになりやすい。しかし教育は教えることと育てることの二つの側面を有する言葉であり、教えることだけが教育なのではなく育てることを含めて教育という事ができる。よって教育するとは子どもをなくてはならないもののように慈しみながら、1...