高評価を得た合格レポートです。参考にしていただければ幸いです。
社会科教育内容の主体的知識化と問題解決力について、両者を培うためにどうしたらよいか、具体的に論じなさい。
21世紀の知識基盤社会において「生きる力」の育成が求められる中、特にこれからの社会科教育は問題解決力や創造性、公民的資質や社会認識力、主体的に学ぶ自律的人間の育成が重要視されている。
問題解決とは難しい目標実現のため新たな手続きの系列を組み合わせる場面を示し、問題空間の中において初期状況から目標状況に向かい一連のオペレータを探索することで成り立つ。オペレータには知識・表現・言語・学習・思考・知覚等様々な認知活動が動員されるが、言語で明確に表現できない知識・技能である暗黙知も重要な要素とされる。また概念知識が意味的体制化されているという考えを広げたものが「スキーマ」であり、スキーマは新情報が広い概念的な枠組みに組み込まれ、現実世界での経験を通し発達するものであり、概念的知識のみならず手続き的知識も含む考え方は、論理的思考にとって相当の示唆的内容となる。このスキーマ理論の導入は問題解決力育成に有効であり、内容や文脈から実生活の経験で学んだ適切なスキーマを引出し、適用することにより...