評価B
設題「近年の児童福祉政策の動向をふまえ、児童福祉に関する課題について論述しなさい。」
近年の児童福祉政策の動向をふまえ、児童福祉に関する課題について論述しなさい。
日本の法体系の根本は日本国憲法であり、日本国憲法に国民に保障する基本的人権の趣旨が明記されている。この様な憲法の趣旨を受けて、子ども家庭福祉分野において直接関連する法として、児童福祉法をはじめとする児童福祉六法がある。児童福祉六法の他にも関連法が幾つかあり、多岐にわたる法律と整合性を保ちながら児童・家庭を支える法体系が形作られている。
日本は、1994年に子どもの権利条約を批准しており、締約国として立法上及び行政上積極的に子どもの権利保護を進めていかなければならない義務がある。子どもの権利条約とは、1989年に国際連合が採択した子どもの権利に関する包括的な国際条約である。「子どもの最善の利益」の尊重を基本理念として、子どもの意見表明権、表現の自由、虐待・放置・搾取からの保護、教育についての権利等が定められている。
現在の日本の子ども家庭福祉制度は、児童福祉法を基盤としている。児童福祉法は、第二次世界大戦後、混乱した社会状況の中で、戦災孤児、街頭浮浪児と呼ばれる子どもたちの様々な問題を解決する為に制定され...