膀胱の基礎知識・機能・解剖について
膀胱は…
尿路の経過中にある嚢状で,
筋性の中空性臓器である。
小骨盤下部の最前部(恥骨
結合の後側)で腹膜直下に
位置。
男性:直腸の前
女性:子宮と腟の前
左右の尿管から尿を受け貯
留し,一定の量に達すると,
これを排泄させる器官である。
(容量:700~800ml)
形状・大きさ・膀胱壁の厚さ
は,尿量によって著しく変化
する。
空虚時(収縮時):ほぼ球状で小さい。
(直径3cm)
中等度(尿量):上方の尖った卵形。
中等度以上:上端部の広い球形。
◆形状
膀胱は,前上部の膀胱尖,後下部の膀胱底,
その中間の膀胱体に区別される。これら3部
の境界はそれほど明瞭ではない。
膀胱底の後方で,左右の尿管が開口する尿管
口と,尿道の始まりである内尿道口を結ぶ三角
形の領域があり,これを膀胱三角という。
◆構造
膀胱の壁は,粘膜・平滑筋層・外膜(漿膜)の3層からなる。(明瞭には区別できない。)尿管壁も同様の3層構造であるが,膀胱壁の平滑筋層は分厚い。膀胱三角の壁は,膀胱の他の部分と違って,伸張性に乏しい。
粘膜:...