コメニウス、ルソー、ペスタロッチ、フレーベルは、近代教育を語る上で外すことのできない重要な人物である。今日の現代教育の基礎をつくったのは、彼らのような近代教育思想家の教育原理なのである。では、これから上の四人の生涯と教育思想について考察していく。
まず、コメニウスについてみていく。コメニウスは、1592年にチェコスロバキアに生まれた。彼の教育思想の核となるのは、自然主義、汎知学主義である。自然主義とは、ラトケの教育改革論に影響を受け、コメニウスの教育思想の中核となっているものである。汎知学主義とは、大学時代のアルシュテット教授の影響を受けたもので、知識を国民に普及させるということを唱えたものである。
彼の有名な著書として『大教授学』、『世界図絵』がある。『大教授学』は、汎知学主義に基づく人類共通の知識体系の確立、万人に共通の教育の主張とそのための教育改革を提唱した教育史上最初の体系的な教育学の著書である。強烈な宗教観を基底としたその内容は、教育目的、教育課程、教授方法、学校制度に及んでいる。特に、単線型学校制度、一斉教授方式などの教育原則は、今日の教育体制の先駆的な構想を提示したものといえる。
教育の原理 第一分冊
○コメニウス,ルソー,ペスタロッチ,フレーベルについて各々の生涯とその教育思想について要約せよ。
コメニウス、ルソー、ペスタロッチ、フレーベルは、近代教育を語る上で外すことのできない重要な人物である。今日の現代教育の基礎をつくったのは、彼らのような近代教育思想家の教育原理なのである。では、これから上の四人の生涯と教育思想について考察していく。
まず、コメニウスについてみていく。コメニウスは、1592年にチェコスロバキアに生まれた。彼の教育思想の核となるのは、自然主義、汎知学主義である。自然主義とは、ラトケの教育改革論に影響を受け、コメニウスの教育思想の中核となっているものである。汎知学主義とは、大学時代のアルシュテット教授の影響を受けたもので、知識を国民に普及させるということを唱えたものである。
彼の有名な著書として『大教授学』、『世界図絵』がある。『大教授学』は、汎知学主義に基づく人類共通の知識体系の確立、万人に共通の教育の主張とそのための教育改革を提唱した教育史上最初の体系的な教育学の著書である。強烈な宗教観を基底としたその内容は、教育目的、教育...