基礎現代化学シケプリ2

閲覧数787
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    参考文献なし

    タグ

    資料の原本内容

    ★ 基礎現代化学シケプリ★ written by かずきち。
    §2.原子の構造(第2回)

    (a)s、p、d の前にある 1、2、3 という数字は内側から何番目の電子殻に属しているかを表
    す。K 殻なら 1、L 殻なら 2 をといった感じ♪量子数(Quantum number)は、量子力学におい
    て、ある量子状態を指定する数のこと。系を量子力学的に解く場合、得られるエネルギー
    固有値(以下、固有値)は連続ではなくとびとびの値となり、それぞれに適当な番号付け
    が行われる。普通、最もエネルギーの低い固有値をゼロ番目として、エネルギーの低いも
    のから順に高いものに向かって番号付けしていくことが多い。

    (b)シュレディンガーの発表した波動方程式は、その名をとってシュレディンガー方程式

    (Schrodinger equation)と呼ばれており、量子力学の基礎となる方程式に位置づけられる。
    は波動関数(wave equation)と呼ばれ、この関数によって対象になっている物質系の状態を
    表す。シュレディンガー方程式を解くとはψ(x,t)を求めることである。シュレディンガー
    方程式の詳細はシケプリのシュレディンガー方程式編を参照。古典力学の運動方程式に対
    応するものが量子力学におけるシュレディンガー方程式である。したがって、
    シュレディンガー方程式は系の量子力学的考察の出発点として非常に重要である。しかし
    独力で数学的に説くにはあまりに激ムズなので解けなくてもいいようだ。

    (c)シュレディンガー方程式を解くと、波動方程式ψが得られるということはわかったが、
    果たしてその波動関数ψが何を表してくれるのかがここでの問題である。ψは一般に位置 x
    と時間 t の変数で表せるので、直接的には「空間的な場所と時間とで決まる数値」を示し
    ている。そこで、その「数値」の意味が問題になる。たとえば「ψは物質粒子の密度分布
    を表している」という解釈が得られそうだが、この解釈は一般的に認められていない。今
    日、波動関数の正しい解釈とされているのは「ψの2乗がその点 x での粒子の存在確率を
    与える」という考えである。ここでなぜψの2乗が出てくるのかというと、ψが複素数で
    与えられた場合に確率を正の値にするためである。シュレディンガー方程式においては、
    あるψが解なら、それに定数倍した関数も解となる。そのため

    となるようにしておくのが通常である。積分は粒子が存在しうる全空間領域について行う。
    この作業は波動関数の規格化(normalization)と呼ぶ。波動関数を規格化しておくと、全空
    間領域での粒子の存在確率の和が1となるので、ψ(x,t)dτが絶対確率を表すこととなる。
    たとえば、ある点 x でψ(x,t)の2乗が 0.3 なら、その場所の微笑体積 dτ中には3割の確

    率で粒子が見出せると簡単にわかる。

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。