社会福祉科通信教育のレポートです。文字数は1600字程度。
ホームレスの自立支援について、社会福祉士の視点から述べています。
参考までにどうぞ。
19 90年代前半のバブル経済以降、ホームレス問題は社会的に議論されるようになった。その後も長引く不況下にあって、従来の労働政策や福祉制度での対応には限界があった。ホームレス問題は一つの法律として、地方自治体のみならず国が果たすべき役割を明確にすべきであるとの意見が出るなど、法制化が強く求められるようになった。その結果、20 02(平成14年)に「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」(以下、特別措置法
)が制定されることとなった。
この法律の目的は、健康で文化的な生活を送ることができないホームレスの状態にある者に対し、自立の支援を行うとともに、国の責務を明らかにし、ホームレスの人権への配慮と地域社会の理解・協力を得ながら必要な施策を行うことによりホームレス問題の解決を図ることである。
特別措置法におけるホームレス問題の国の認識や考え方は、ホームレスになるに至った原因として、就労する意欲はあるが仕事がなく失業状態にあること、医療や福祉等の援護が必要なこと、社会生活を拒否していることの3つをあげている。また、経済状況の悪化、家族や地域の住民相互の繋がりの希薄化、ホームレス...