英語と日本語の広い意味での比喩の構造を比較対照し、両者の違いをデータに基づいて具体的に論ぜよ。
人間は物理的にこの世界に存在しており、そのような環境で、自分を取り巻く世界に対するある種の分節の方法が生じる。まず、上下、前後などの基本的な概念枠を作り出し、新しい事態については、そのすでにある基本的な概念枠を当てはめる。それは比喩と呼ばれるものである。比喩はより抽象的な概念をより具体的な概念における観点から理解することであり、単なる言語表現上の技巧ではなく、人間の認知に関わるものであると考えられる。比喩は、それを使うことで何かを飾りたてて表現するときや、詩人が好んで用いているといった特殊な表現であると考えている人もがいるかもしれない。しかし、普段の日常会話の中から偶発に生まれ、それが習慣化し使用されることも多く、我々は無意識のうちにかなり多くの比喩表現を使っている。これは、英語においても同様であり、英米人の日常会話、書籍や新聞記事の中で、たくさんの比喩が使われている。そして、英語においての比喩には、英米人の物事の捉え方や、行動様式など、文化が反映されているのである。それらの中には、日本語...