教育の歴史 リポート試験の合格リポートです。評価Aを頂きました。学習に役立てていただければと思います。 【課題】 ヨーロッパとアメリカにおける18、19世紀の教育の重要性を、現在の教育への影響という視点から考察し、その概要を簡潔に述べなさい。
1
現代の教育の原型は19世紀後半にはほぼ形
成された。公教育と呼ばれる普通教育体制が
整いはじめ、ヨーロッパの主要な国々に普及
し、教育は人々のものになっていった。
公教育の成り立ちの歴史を考えるとき、宗
教的、政治的な要因、思想的な動向、戦争と
平和などをその考えに入れておかなければな
らない。いかにして、公教育が現代の教育の
原型へと変遷を遂げたのかを、17世紀後半か
ら19世紀、この時代に登場した教育家の教育
思想やその実践を紐解き考察していきたい。
人類の教育において長く言語主義がその中
心に置かれていた中、言語主義教育を批判し、
近代的教授理論を成立させた人物はコメニウ
スである。教育の中に受け継がれていく事に
なる直観教授の系譜は、ここにその出発点を
見出す事が出来る。コメニウスは、主著であ
る「大教授学」で、単線型の学校体系を提案
し、学級教授や学年別教授を主要な教育方法
として掲げている。その幅広い内容は近代教
2
育学の基礎を示している。
17世紀後半から18世紀にかけてのヨーロッ
パ世界は啓蒙の時代で、啓蒙主義は近代...